rumi's hole　ー玩具ー

『変態だなぁ』

体が硬くなる
何もしてない、ただそこにいるだけ
ただ少しだけ身に着ける物が少ない
そして余計な物が身に着いている

『散歩に行こう。着替えておいで』

少し胸元が開いて体のラインを強調したワンピースに着替える
今はまだ見た目には何も解らない
新しく買った大きいプラグを差し出される

『コレを忘れないで』

抜けることはないと思うけど、押さえるものがない
買ってもらった首輪をつけて、玄関で待つ

『準備はできた？』
はい

いつもの道をいつものように歩く
異物感を感じながら、躰に変化が出ないように
違うことを考えながら歩いてく
それでもいつもの道が違う道に感じてしまう

目に付いたお店に立ち寄りながら
あーでもない、こーでもないと話していると
すっかり自分の本当の姿を忘れてしまう

ショーウィンドウに並ぶ商品を見ながら、お喋りに夢中になっていると

『見えるよ』
えっ？

視線を上げると、ガラスケースに写った自分と目があう
胸を広げて見せ付けているようになってる私が居た
慌てて真っ直ぐに立ち胸元を直す

その一言で玄関を開ける前の私に戻ってしまった
何を見て、何を話したか覚えていない
急に異物感を感じ、気になる
圧迫感と刺激に意識が集中してしまう

エレベータに乗ると満員ではないけれど、体が触れるくらに混んでいた
私の真後ろに立つと、短いワンピースの裾から手を入れる
足の間に自分の足を入れ、隙間を作ると
プラグを押し込む

くっ

思わず声が漏れて、慌ててハンカチで口を押さえる
エレベータから降りて

トイレに行かせてください
『いいよ』

個室に入って一息つく
自分の躰の変化を少しだけ押さえると
待たせないように、急いで出る

『丸解りになったね』
違いますっ！

少しずつ躰の変化が表に出てきた

どうしよう

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